ルイジ・アクイリーノは、イタリア・クレモナ生まれの弦楽器製作家です。1987年にクレモナの弦楽器製作学校を卒業後、ワナ・ザンベッリ氏に師事し、さらにCEE工房やジオ・バッタ・モラッシ氏のもとで腕を磨きました。1995年にはクレモナ市内に自身の工房を開設し、以来、バイオリン・ヴィオラ・チェロの製作に取り組んでいます。 彼の作品は、特にストラディバリウス1724年製モデルの影響を強く受けており、クレモナ伝統のスタイルを継承しながらも、アクイリーノ独自の美しさと力強さを持ち合わせています。スクロールやニスの厚みなど、モラッシ流の特徴を随所に感じさせる一方で、深みのある音色とバランスの取れた響きが演奏家から高く評価されています。 これまでバヴェーノ・ビエンナーレやクレモナ・トリエンナーレなどの国際展示会にも出品し、技術と芸術性の両面で高い評価を獲得。現在もクレモナを拠点に、伝統を守りながら現代の演奏家に応える楽器作りを続けています。 日本国内でもアクイリーノの楽器は紹介されており、その美しい外観と豊かな響きから、幅広い奏者に愛されています。